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本福寺水御堂
安藤さんの建物の中でも結構、有名なものだと思います。蓮池の円盤をつくってその下がお堂になってるお寺で、淡路島にあります。

安藤建築の見所の一つにアプローチがあることは以前に書きました。建築への寄りつき、エントランスに至るまでの演出です。大体において素直にエントランスへは行かせてもらえません。建物を遠目に見ながら回り込むものもあれば、隠してあった建物が突然視界に現れる場合もあります。

本福寺水御堂の場合は2段階に突然現れて、でも決して本体の外観を見せることはしません。用途のある建物としては内部しか持たないという特殊な建築です(裏側に回れば、見ようと思えば見れます)。
本福寺水御堂_e0080571_2302663.jpg
駐車場から案内に従って歩いていくと、木々によって視界を閉ざされた曲がりくねった小径に入ります。しばらく歩いて視界が開けるとまず真っ直ぐに立つコンクリートの壁が目に入ります。
道なりに壁をくぐると同じ高さで緩い円弧を描くコンクリートの壁があります。この時2枚の壁によって再び視界が閉ざされます。

その円弧壁に沿ってコンクリートの壁を回り込むと楕円形の蓮池が目に飛び込んできます。コンクリート壁の円弧は楕円の長手の円弧に沿ったものでした。
本福寺水御堂_e0080571_2304093.jpg
その弧の中央に蓮池の中に入っていく階段があるのでそこを下りていくことになります。水を割って入るというのがまたおもしろい体験です。
本福寺水御堂_e0080571_2305143.jpg
内部にはいると薄暗くて、また凝った演出がされていますが堂内写真撮影禁止。ここではあえて説明しませんが(写真がないので説明がおもしろくない)、楽しめること請け合います。

基本は単純に「視界を閉ざして、一気に開く」なんですが、これが全てツボに決まっているのがこのお寺です。
by O-noli | 2007-01-08 23:07 | 建築探訪

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