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復元と保存
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建築図鑑には見に行ったもののうち、少しでも拾うところがあれば掲載してますが、どうあがいてもいい部分が見いだせないものは切り捨てます。多分に好みの問題ではありますが、だから目的の建物のすぐ隣に有名な建築があったとしても、気に入らなければ写真も撮りません。

とはいえ、特に近代建築はどんどん取り壊されていってるのでせめて写真には残しておきたいと思う。でもどうしても食指の動かないものが2つあります。1つは復元とか外壁保存とかいうやつです。最近はあきらめてそういうものも記録するようにはしています(どうにもならないのはイメージ保存)。

改修工事後の中之島公会堂や山邑邸のペンキの色なんかを見て、結構がっかりしたのですがやはり時を経たものには相応に堆積するものがあると思います。それを一掃して、そのまま竣工時に戻ればいいですが施工技術や材料の問題、法的な問題から完璧な再現は不可能です。

細部の積み上げで全体が出来上がるので、タイルの貼り方ひとつとっても全体で見た時の違和感は避けようがありません。さらに文字通り若返り工事で復元された外壁は以前と同じ時を生きることはできません。表面を似せても別物は別物ですから時を経て、どんどん違った風に老化していく可能性もあるわけです。

でも一般には、ぼろぼろの外壁よりできたてのきれいな外壁を復元した方が好まれるので、保存しながら活用するためには有効な一つの手段となっています。何といっても内部が保存されるので、皮一枚の外壁保存よりよほどいいのですが。

蛇足ながらもう一つは完全に好みの問題で、辰野式のイギリス調の意匠がダメです。あの赤レンガと白い石の帯でまとめるやり方自体は悪くないのですが、どこかしら厳めしいのは時代が望んだのと辰野の好みなのでしょう。

中之島公会堂は辰野がかんでいるとはいえ、岡田信一郎によるやわらかなまとめ方が効いているので好印象を持っていました。中之島の近所でいうなら、辰野の日銀は好きになれませんが野口孫市の府立図書館は好きです。
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by O-noli | 2006-11-25 17:52 | thoughts

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