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ストロング・ビル
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神戸でたまたま通りがかって、「なんだ、この薄いスラブ(コンクリート床)は?」
ものは駐車場ですが、気になってふらふら中に入りました。

内容的には普通の自走式駐車場ですが、徹底的にデザインされている体です。コンクリートスラブはきれいな打ち放しで、照明は埋め込みと間接照明という具合でミニマム系デザインですね。

フラットスラブで梁も見あたりません→スラブは厚くなるはず。
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件のスラブは手すりパンチングメタルの内側で上にふかされています。段をつけてスラブの小口を手すり面より外に出すことで、見かけのスラブを薄く見せているのです。ことによると逆梁(スラブの上に梁型がでる)で梁型間を埋めて床上表面を仕上げているのか?
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階段室まわりなど、即物的なディテールもミニマム指向で見所が多いです。写真の手すりの内側足下には照明らしきものが潜んでいます。きっと夜景もきれいだと思います。

帰ってネットで調べたら竹中工務店の設計でした。佳作です。ちなみにここの1階(写真の裏手)には神戸老舗の洋食屋、グリル十字屋が入っています。一度ハイシライスを食してみたいと思いながらも忘れていたところ、こんなところで出会うとは。



後日、雑誌の記事を見ました。床は300mm厚のフラットスラブ、柱は200φのムクの鉄骨!、RC耐力壁が350〜500mm厚。構造躯体にかけているコストが違いすぎます。
打ち放しでブルータルなデザインなので仕上げにコストがかからない代わりに、躯体にお金がかかっちゃうわけね。そら、見えてまうねんから気も使いますワ。
by O-noli | 2007-01-17 21:47 | 建築探訪

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