2006年 07月 09日
書写山円教寺 摩尼殿(1)
姫路城のあたりから車で15〜20分くらい。
市街地のはずれに書写山があります。 書写山は天台宗僧侶の修行道場として栄え、西の比叡山とも呼ばれたそうな。 山のふもとから急角度のロープウェイで約5分、山頂駅から散策がてら10分くらいで円教寺に辿り着きます。 この山道の感じは、はてどこかで...。 鞍馬山-貴船ルートの印象だ。密教系のねとーっとした空間ではなく、も少しからっとした修行場という感じ。山登りは気持ちいいし、ロープウェイは恐いのでそのままふもとから登れるルートがあればいいのに。 その円教寺伽藍の中、最初に出会うのが摩尼殿です。円教寺を訪れるきっかけは摩尼殿にありました。1933年の再建、設計:武田五一。和洋を問わず多彩な作品を残す武田ですが、純粋な寺院建築があることを知りませんでした。 さらに摩尼殿の説明には懸け造りの言葉が。懸け造りマニア(←いつからだ?)の僕としてはおさえておかねばならない物件です。 再建されるまでの摩尼殿の歴史がまったくわかりません。もとの摩尼殿がどんな意匠だったか、また武田五一が設計した時点でどの程度の資料があったのか。つまり武田の創意がどの程度加味されているのか、あるいは完全に再現されたのか。さっぱりです。だから武田五一作品としての分析はしません。 お堂の前から急な石階段を上がり、お堂の足下で右手にクランクしてまた階段を上がり、右妻側から堂内に入ります。ドラマチックなアプローチを意図的につくっていると考えられます。 懸け造りを左手に見上げながら近づいていき、クランクすることで一旦視界から消す。階段を上りきって再び姿を現すお堂はすでに至近距離。そして冒頭の写真。宙に浮かぶ舞台です。 懸け造りで今までに書いた投入堂や岩屋堂そして代表格の清水寺、その3つのお堂と摩尼殿には明らかな違いがあります。それは舞台がカンティレバーでできていることです。構造的にはちょと違うような気もしますが、見た目カンティということで。 まだ長くなりそうなので、一旦切ります。
by O-noli
| 2006-07-09 10:11
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