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free shelf
3年ほど前に子どものために作った本棚です。
A4ファイル〜新書、文庫〜CDぐらいのサイズを想定して合理的なモジュールを設定、自由に棚を動かせるよう設計してあります。

たまっていた端材を使ってしまいたかったので2種類の材が混じってしまい、デザインも寸足らずを補うような処理をしています。

そのせいで材の加工精度、組立精度ともにかなりのものが必要となってしまい、製作に手間取った記憶があります。

本当なら、単一の材をつかって側板は一枚板にして溝彫りにするのが素直なデザインでしょうなあ。
デザインイメージはできているので、いずれ機会があればトライしたい。
# by O-noli | 2012-05-17 11:27 | works[furniture] | Comments(0)
高槻市庁舎
色々建築を見に行ってますが、古くて取り壊される前に一度は訪れて、記録をとっておきたいという思いから行くものが多い。
様式建築とか、レンガ仕上げとか明らかに古い建物はまだ残りやすい(とはいえ葬られてはいる)が、装飾を剥ぎ取られた初期モダニズム〜1960年代ぐらいの近代建築は一般的にその価値を認知されにくいが故にまあ散々なものです。

ちょっと前に村野藤吾の新ダイビル(1958、63)が解体されました。先日通りがかったら、長谷部鋭吉の宇治電ビル(1937)に解体建替計画の看板が掲げられていました。
そして山下寿郎の日本専売公社京都病院は、見に行くのが一足遅く解体工事の仮囲いの向こうに。

主に設備更新の必要から経済的に考えると、そうならざるを得ないということになるのですが、口惜しいですね。

そんな具合で、最近「見に行かなければリスト」に山下寿郎を加えました。言わずと知れた現在の大手組織設計、山下設計の礎を築いた建築家です。

やっと本題に辿り着いた感じで、去年末ぐらいに山下寿郎の高槻市庁舎(1970)を見に行ってきました。高層部ファサードは繊細な感じに仕上がっていて、遠目に梨地っぽく見えたので第一印象はアルキャストかなんか鋳物系。でもなんかちょっと不自然な感じ。

低層部も同じ仕上げ材だったので近づいてよく見てみると、石っぽい。と思いきや人造大理石風に研ぎ出したコンクリートです。PCコンクリートの研ぎ出しが正解。でもこれ手間かかってます。

撫でながら、「一旦研ぎ出しした後で、ビシャンか何かで叩いたか?」と思ったけど、そんな手仕事もやってられないから「割れ肌に仕上げた表面を研ぎ出して、中途でやめればこんな感じになるか」と思い直す。

でも、割れ肌の型を作ったとしてもキャストすると荒い肌にはならないので、キャストした後に、肌を荒らす工程が入るはず。それから、研ぎ出しに入るのだから、ひと手間余分です。

昔の建物にはこういう手仕事的な、余分な工程の入っていることがよくある。その効果が見た目にも素晴らしくて感服することもあれば、疑問符のつくこともありますが、なんにしろ、そういうことがある程度許されるぐらいのゆとりがあったんですね。

見る側に立つと、そんな風にどうやって作ったのか考えさせるようなゆるい感じの建築は、見に行ってすごく楽しい。

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# by O-noli | 2012-04-30 18:37 | 建築探訪 | Comments(0)
スマートなパッシブデザイン
随分以前に読んだB.ルドフスキーの『建築家なしの建築』に、パキスタンで少なくとも500年前から使われていたとされる通風装置がある。この地域では風向きが一定なので、同じ形状のものが同じ向きに並ぶ。木と土でできた素朴なものだ。
それはユーモラスで、ユニークで、地域性を見事に表した景観を作り出し、美しくさえある。

バッド・ギア(BadgirもしくはBadgeer)といって、windcatcher;風捕獲器を意味します。原著の出版が1964年で、同著者1977年の著書『驚異の工匠たち』で「扇風機に圧倒され衰退しつつある。」と言及されている。

バッド・ギアの画像を検索してみると全くなかった。代わりに出てきたのがコレ

ペルシア語のBadgirの発音表記もあり、間違いなく同じものを指し示す概念だ。でも形状が異なり、きちんと建築化されている。これはこれでかっこいい。写真の場所はイランとある。文中に「ペルシア地方の伝統的建築で、中東、パキスタン、アフガニスタンに影響を与えた」とあるのでこっちのがオリジナルか。

もう一つ『驚異の工匠たち』の方にwindscoop;風すくいという言葉もあったので、こちらも検索してみたら色々あったけど、

おもしろかったのがコレ

それと装置化したもの

これらはいずれも熱帯地方で風を家の中に取り込む工夫でした。名前のように風を捕まえたり、すくったりする発想です。

なんでこんなことを調べたかというと、ウイングジェッターというものがあって。

発想としておもしろく、性能的にも魅力的なんですが、どうもデザインがなあ。と思ったわけです。
名前も風すくいとかwindcatcherとかに比べると随分ダサイ。こちらは風を取り込む(給気)のでなく、排気する装置なので言葉選びも難しいといえばそうですが。

名前や姿はダサくても内容はおもしろくて、形状的には飛行機の主翼をひっくり返したようなもので、F1マシンがフロントウイングとリアウイングでダウンフォースを得るのと同じ原理です。
垂直尾翼で風向きに合わせて動き、通り抜ける風が揚力と逆向きの力を生む。言い換えると翼の下側の圧力が下がり、空気を吸い上げる力が生まれる。

まあ何かできそうな気はするので、備忘録みたいなものです。
# by O-noli | 2012-04-21 12:29 | 家について考える | Comments(0)
miitmiit
昨日オープンしたばかりのmiitmiitに行って来ました。
昨日今日は、TeNさんによるオープニングライブが行われていたので、そこへお邪魔しました。
miitmiitはヴォーカリストのTeNさんとジュエリーデザイナーの横田ジェニーさんによって創りだされたアートイベント空間です。建物は半年後に解体されることが決まっており、それまでの期間限定。
ライブは空間の小ささや手作り感、TeNさんの歌唱スタイルなどのため、とても親密であったかな雰囲気で進められました。
彼女のライブは初めてだったのですが、ヴォーカリストとしてだけでなく、ステージパフォーマンス全体で見て最高!正にクリエーターです。
会場を飾るジェニーさんのインスタレーション(TeNさんが身に付けるアクセサリーもジェニーさん作)や、ghetto:wax(ハス・ヨシコ)さんによるキャンドルインスタレーションもかっこ良かった。
# by O-noli | 2012-04-15 19:11 | art | Comments(0)
六甲ミーツ・アート 芸術散歩2011
去年は行きそこねましたが、今年は行きました。11/23(水/祝)まで。なんとか会期終了前にアップできました。以下、敬称略で気に入ったものを紹介します。

六甲枝垂れのある見晴らしエリアに朝一番で到着。左は柴田さやか、右は山本麻世。
山本麻世は、はならあと郡山でも紹介しました。

次に六甲山カンツリーハウスのグリーンエリア。写真は小田原のどか。

ミュージアムエリアの六甲高山植物園。ここがもっとも見応えがありました。写真は山本聖子(左)と小山和則(右)。ほかにパラモデルやクワクボリョウタの作品は以前にも見たことがあり好きな作家です。

次は同じミュージアムエリア内のオルゴールミュージアム。ここのカフェ・レストランで食事も済ませました。写真はそのカフェのテラスから望むことの出来る岩田浩史『踊るナイフ&フォーク』。
ちょうどテラスから見てこの池の反対側に手回しオルガンがあって、誰でも演奏できるようになっています。その音色を聴いて、パスタを頬張りながら、風に踊るナイフとフォークを眺めるというのはなかなか良かったです。

その後、オルゴールミュージアム内の展示を見ました。左は北川貴好、右は六甲ミーツ・アートとは別でたまたまここで個展をしていた山崎龍一(前回2010年に参加)。

移動して、クラシックエリア六甲山ホテル。こちらは濱口直巳だけ。写真右はホテルの2階談話室天井のステンドグラス。六甲山ホテルは当時、阪神間で多く仕事をしていた古塚正治の設計。ステンドグラス越しにトップライトの枠がおぼろに見えます。

次はケーブルエリア。先に天覧台で景色を眺めながら、おやつ(みやげやで買った六甲山厚切りミルクラスク)をいただく。左写真は高山植物園のスイスフェアで入手したリコラのハーブキャンディ。リコラ社は何の会社か知らなかったけど、ヘルツォーク&ド・ムーロンの仕事で社名だけ知っていた。こんなとこで出会うとは。アートは省略。

最後は六甲ケーブル山上駅構内の照明器具。最近よく近代建築を見て回っていますが、この頃の建築は照明器具単体だけでも、とても手がかかっていておもしろいです。

# by O-noli | 2011-11-18 15:31 | art | Comments(0)
はならあと 郡山城下町(3)
あとは柳楽屋と本家菊屋、杉山小児科医院を回りました。本家菊屋は創業400年の老舗和菓子屋でその店先に村上絢子。犬夜叉に出てくる死魂虫 (しにだまちゅう)を連想してしまいました。
建家は老舗の風格をたたえ、よく往時を偲ばせます。


杉山小児科医院は国の登録有形文化財に指定されており、大正末期の建物で今なお現役で使われている貴重な近代建築です。写真はナカタニユミコ(左)といしかわすばる(右)。


あとは古い町並みなど探索して町を後にしました。川本邸、本家菊屋、杉山小児科医院、紺屋etc.と、大和郡山は建築巡りだけでも訪れる価値があります。再発見の旅でした。
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# by O-noli | 2011-11-05 18:02 | art | Comments(0)
はならあと 郡山城下町(2)
次に旧川本邸、こちらは遊郭に使われていた建物で、建物自身も興味深いものでした。大正13年の建築ということなので、歴史は浅く建物の保存状態も良いのでちょっと生々しいです。

写真は厨房からのハート型煙抜き窓。大正ともなるとハートのアイコンはその意味も伴って既に日本にあったのだろうか。


作品の方は全体テーマが花で場所が遊郭だもんだから、ちょっとキツイ感じです。他の場所でなら普通に鑑賞できる作品もここではインパクトが凄まじい。照明ちょっと明るくしてほしかったけど、作家側としてはこれぐらいがいいんでしょうね。
左が原田要、右が加藤マンヤ。


そんな中、関智生の浴室での展示(写真左)は良かった。同様のものが2階にもありましたが、そちらは良くない。場所の力は大きい。写真右は3階に上がる階段。木造3階建てでもすごいのにこの間口の階段。雰囲気もありますね。


最後に古巻和芳。障子に映し出されるのは花の影。そして桜の花びらが散る様を逆再生で重ねてあります。花はここで働いていた女たちです。花びらが天に登っていくのは、魂の浄化みたいなものを象徴するとのことです。

実はこの川本邸に入ってすぐ、作家側からこの作品は最後に見てほしいと教えられました。他の作家の花たちは、場所の力も手伝って暗い面ばかり見せていました。もう少しからっと華麗な、単純に美しい花があってもいいように思ったのですが(艶っぽさは自ずとつくでしょうしね)、それもなかった。

ストーリーとしては、つらい人生を経て、しかしせめて最後にはその女の魂は救われるということにしておきたかった。最後に他の作品を見て終わると、感情移入していればもちろん、していなくとも酷く重い気分でこの会場を後にすることになります。この会場を訪れる人にも救いを。ということでことで、最後に見てほしいということだったんですね。

氏は非常に感受性の鋭い方で、おそらく自身でたまらなくそう感じたのでしょう。しかし皆が皆、同様に感じるわけではない。また、アートは受取り手側に百様の解釈を許すものであるべきだと僕は思います。
見る順番を指定された時、何か違和感を感じたのですが、その時はよくわかっていませんでした。結果的にそれは正しい順番でした。しかしその順番は固定した解釈へと誘うものでした。

作品は素晴らしいです。いつもですが場所の読み取り、コンテクストの組み立て、表現へと結びつける手法。独りよがりに陥ることなく、スマートに解決していてとても好きです。
単純・単調な映像はさらに影(白黒)に還元されることで、より鮮やかな色彩を感じさせる。輪郭のボケ加減、明るさも絶妙と言えましょう。アートというものは表現のレベルにおいては、やはり美しくあるべき。だと思わせる作品です。

この作品の評価の仕方のように、僕はどちらかと言うとドライに作品と向かい合うタイプです。コンテクストを深く掘り下げることもしません。コンテクストがあまりに複雑だと情動を阻害されるので、感情に訴えかけられるにしてもストレートなものにしか反応しません(単細胞なんですね)。

だからたぶん他の作品について、氏とは異なる受け止め方をしているだろうし、事前のインプットがなければ、もっと違う評価をしていたかもしれません。
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# by O-noli | 2011-11-05 17:33 | art | Comments(2)
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